「あたらしき したぎむなしい 秋のあさ」とは、主人公みくりが津崎と温泉旅館に泊まった朝、曇った鏡に向かって書いた俳句である。
まだまだ暑い日もあるが、朝晩には秋の陽気も感じられるころになってきた。そんな「あたらしき したぎむなしい 秋のあさ」は、「逃げ恥」の旅館、「修善寺温泉 宙SORA 渡月荘金龍」に泊まってみてはいかかだろうか。もちろん、どの季節でもそれぞれの雰囲気があるので問題ない。
(2019.12.5追記)
今年も年末12/28の9:30~、29の13:00~「逃げ恥」の再放送があるみたいなので、要チェック!詳細は以下の公式アカウントに!
「逃げるは恥だが役に立つ」は、 2016年秋~冬に放送された、新垣結衣さんと星野源さん主演の大人気ドラマ。「恋ダンス」で話題になったこともあり、まだまだ記憶に新しい。
家事を給料に換算したり、毎週火曜はハグの日と決めたりと、真面目で笑えるエピソードが満載。結婚適齢期の独身男女が真剣に悩み一歩ずつ進んでいく姿がかわいらしくも、ときに「結婚とは何か」をめっちゃ真面目に考えて答えを出し、ルールを明言したり数値化して実行していく、そんな「結婚における男女のあり方」を現代的にとらえた前向きなドラマだ。
その話題性で周囲からちょいちょい面白いという感想は耳にしていたが、実はリアルタイムでは観たことがなかった管理人。今回、ツレの「秋になった。温泉に行きたい。逃げ恥の宿に泊まりたい。」のひとことから始まった修善寺温泉旅行は、宿の予約と同時に、ドラマを観て予習するところから始まった。
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第6話のあらすじはこちら【公式:逃げるは恥だが役に立つ 第6話】。
温泉旅行エピソードは、新垣結衣演じる「みくり」が、叔母のゆりちゃんから「新婚旅行」として「ペアの宿泊旅行券」をプレゼントされたところから始まる。
ゆりちゃんは新婚のふたりに「新婚旅行」のつもりでプレゼントしたのだが、みくりと津崎は「契約結婚中」であるため、実際は真面目に「社員旅行」と称して旅に出かけたのであった。しかし、ゆりちゃんの手前、新婚風をよそおい上の画像のような「ありがとう写メ」を送ってごまかす。
この第6話は、雰囲気のある温泉旅館で真面目に「社員旅行」をしているふたりが抜群に面白い回だ。と同時に、社員旅行のなかでお互いに「新婚旅行」を意識する場面はムズキュンである。また、滋養強壮・疲れた時の栄養補給に「マムシエキス とぐろターボ」というお騒がせアイテムも出てくるので必見。
そんな、ゆりちゃんがプレゼントした温泉宿のロケ地が、今回宿泊する「修善寺温泉 SORA宙 渡月荘金龍」なのだ。
「修善寺温泉 宙SORA 渡月荘金龍」に管理人が宿泊したのは、2018年の秋だった。
2018年1月11日~2019年12月26日の期間限定で「平日限定☆ドラマ「逃げ恥&東京独身男子」のロケ宿!放映記念プラン【2特典付】3~5階客室1名2500円OFF!」というプランがあったので、これをチョイス。1泊2食付き、ひとり23,100円(税込)。※2019年10月現在
他にもいろいろなプランや露天風呂付きの特別室もあるので、シーンに合わせて選ぶことができそうだ。
11:30~16:00までは、宿泊者以外の人も温泉が利用できる「日帰りプラン」(1,500円~)があるので、別の旅館に宿泊した人も手軽に「逃げ恥」気分を味わうことができそうだ。
〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺3455
℡ 0558-72-0601
ドラマでの旅館のシーンは、ここから始まる。この門をくぐって、
お庭をぬけて、
みくりと津崎がこの階段を下りてきたところで、チェックイン。
ドラマの設定では、このお庭の向こうが玄関になっておりそこから入ってきたのだが、実際は手前(この写真を撮っている自分側)が入り口。ドラマの撮影時のような入り方はできない。
ガッキーがロケのときに実際に座っていたたまご椅子もある。ワンチャン、ガッキーの名残があるかもしれないので同じように座ってみたりする。
扉の中に入ると、ロケに使われたフロントロビーが。
逃げ恥コーナーが設置されていた。※2018年秋当時
ドラマでは長めのカットだったので、「SORA宙」と言えばここのフロアのイメージが強い。「社員旅行」に来たみくりと津崎の部屋がダブルベッドであったため(ゆりちゃんのおせっかいで、ツインから勝手に変えられていた)、ツインの部屋に変更してもらうようお願いしに来る場面だった。このソファの右側に津崎、左側にみくりが座っていた。
元彼とその彼女が受付の人に絡んでいたシーンのフロント。
合間に、このお庭が映るカットもあった。
突然現れた元彼カップルに驚いたみくりが、とっさに隠れたお土産屋さんコーナー。
みくりが津崎を連れて、元彼から逃げるように去る場面。
このあと「とぐろターボ」が出てきたお部屋のシーンは、別の宿での撮影とのこと。
朝食会場。ドラマでは半個室のお部屋が使われていたが、今回管理人が通されたのは完全個室であったため、写真は宿のHPから。みくりが「あたらしき したぎむなしい 秋の朝」をむかえたあと、朝食をいただいていると、元彼に気づかれてしまうシーンだ。
外から見ると、こんな感じ。津崎が怒って部屋に戻ってしまうシーンは、このガラス張りの長い回廊が使われたようだ。
ちなみに、浴衣はドラマで使用されたのと同じものだったので、なんちゃってみくり気分にひたれるのだ!
細かいところではあるが、実際の宿のパンフレットも、ゆりちゃんがみくりに温泉旅行をプレゼントするシーンで使われているので必見!
ゆりちゃんにもらったパンフレット、中身はこんな感じ。みくりと津崎もドキドキドキしながら2人で見ていたのだろうか。
本物の入り口はこんな感じ。
奥に見える2つの三角屋根が旅館の本体。
「SORA 宙」の文字が書かれた白い建物の奥には、坂道が続いている。
タクシーだと、ここまで送ってくれる。
玄関は広い。正面に向かうとドラマに出てきたお庭。左手の格子の扉を開けると、これまた撮影に使用されたフロントロビーにつながっている。
存在感あるたまご椅子が置かれたロビー。みくりと津崎が座ったテーブルは、柱の右側のところ。
ガッキーはここにも座って撮影している。座って見上げてみると、こんな感じ。
ウェルカムドリンク、カウンターバーのコーナー。
お庭を眺めながら、一服させてもらう。ここは、ウェルカムドリンクコーナーになっている。
願いをかなえてくれる伝説のネコチャン。ご利益にあやかりたいと訪れる人も多いという。管理人も、ネコチャンのポストカードをゲットした。
おそらく「ワオ!」って言ってる「語らい」という名の像が、エレベーター前で迎えてくれる。エレベーターが開くたび、多少なりともビビってしまう。
6階、お部屋はこんな感じ。時と場合によるだろうが、ラッキーなことに、この日は予約時より眺めが良いお部屋にランクアップしていただけたようだ。
気のせいか、男性の仲居さんが星野源さんに見えた。それっぽいお顔に黒縁メガネをしてはったので、もう津崎フィルターがかかって津崎にしか見えなくなってしまった。仲居さんのあだ名はソッコーで「星野源」となった。
あかん、もう星野源さんにしか見えない!
緑いっぱいで、さわやかな気分になれるベランダ。下には広いお庭。
お部屋付きのお風呂。湯舟が木製で、雰囲気がある。
お部屋のお菓子「宙饅頭」をいただいた。「宙」と印字されているお饅頭のなかには、あんこが入っている。やわらかくて美味しい温泉饅頭だ。
これは売店にも売っていたので、ちゃっかり購入した。ここでしか買えないようだ。
夕食の時間までのあいだに、温泉につかった。これでお腹いっぱいになったあと、いつ寝ても大丈夫だ。勝ち組になれる。(ちなみにいつまでも入らずに「入らないと!」と気持ちだけ焦ってお風呂に入るのが面倒になるのが負け組)
夕焼けと達磨山を眺めながら、秋の日暮れどきの温泉を楽しむ。
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夜はお部屋からの眺めも幻想的になって美しい。
貸し切り露天風呂の時間になったので、お庭を通って向かう。
貸切風呂は「岩風呂」「伊豆石風呂」から選べる。夕食のあとに予約し、貸し切り時間は40分だった。管理人は「伊豆石風呂」をチョイス。5階にあるので、眺めが良い。
少し冷たくなってきた秋の夜風に当たりながら、ゆったりとお湯につかった。いつまでも入っていられそうな気持ちいいお湯だった。
雰囲気のある廊下をぬけると、個室のお食事部屋があった。
おしながきって、見ているだけでわくわくする。
とか、おしながきと見比べて言い当てながら食べすすむのと楽しい。
そんな楽しい秋の会席料理。
例の星野源さんっぽい仲居さんが、順番にお料理を運んで丁寧に説明してくださる。来た甲斐がありすぎて、幸せだ。
いろどりが綺麗で、こだわりを感じるお料理。
純米のお酒がやわらかくて優しい。食がすすむ。
美味しいお酒に美味しいお料理。幸せな気分。
時間を気にせず、日常を忘れて、宿のおもてなしに身をまかせよう。
この後、デザートやお食事もいただいた。2時間ほどかけて、お酒とお料理をゆっくり味わった。満足感でみたされる夜。
時間になったので、朝食のお部屋へ向かう。
朝食も、昨日の夕食と同じお部屋でいただいた。もちろん、今日も「星野源」さんがお料理を持ってきてくれる。
見ているだけで楽しめるお料理。
これまた朝食も一時間以上かけていただいた。
「宙SORA」の魅力は館内だけではない。このロビーから見える池の景色含め、一万五千坪の広大なお庭もお楽しみのひとつだ。
入り口を抜けると、山に続く広大なお庭がある。できれば30分以上は時間をとって散策したい。
苔むしたまんまるの、変わった形をした岩がある。
階段になっている場所もある。とがったヒールは歩きにくいかも。
こういう石のプレートの仏さまが何体もいらっしゃり、全部コンプリートするとお庭がひととおり見られるようになっている。
たぶん合っていたんだと思うが、こんな山道のような階段の先にも仏さまがいらっしゃった。
ガッキーと星野源さんも訪れたお庭をぜひ散策してみては。
※修善寺温泉&SORAの情報はこちら
修善寺温泉公式サイト | ※交通情報や観光マップもこちらから 【公式】修善寺温泉ー伊豆市ー |
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旅館 公式サイト | 宙 SORA 渡月荘金龍 |
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みくりと津崎が、三島駅から伊豆箱根鉄道32分間の道中、味わっていた駅弁。
お弁当は、ガッキーと星野源さん自ら選んだものだそう。お弁当リストの中にはいろいろあったようだが、軍配は「幕の内弁当」にあがったようだ。
そんな幕の内弁当を、管理人は「三島駅」でゲットした。三島駅では5か所(新幹線ホーム3か所、新幹線待合室、南口)、沼津駅でも1か所(南口改札付近)で販売されているようだ。増税後、840円。
販売場所や販売時間などのお弁当情報はこちら【桃中軒 駅弁】。
「逃げ恥弁当」である旨の情報が書かれてあるため、間違いようがない。ここでしっかりと「幕の内弁当をください。」と言い、無事に840円(増税後。写真の810円は増税前なので注意)を店員さんに渡すことができれば、あなたも幕の内弁当をゲットできるだろう。
管理人は、お弁当を帰りの新幹線でいただいた。お水は「宙SORA」のお部屋に置いてあったものを持って帰ってきた。
お弁当でもしっかりと「逃げ恥」ごっこをした。味は、見た目どおりシンプルだがお弁当の基本がつまっていて美味しい。
新幹線からの富士山の眺めも定番だ。
「三島駅⇔修善寺温泉駅」を走る「伊豆箱根鉄道」でも、ドラマで撮影されたシーンがある。写真から分かるが、車内にはオレンジの席と奥に青い席がある。ドラマでは、行きも帰りもオレンジの席が使われていた。
チャララチャララチャラララ~♪チャララチャララチャラララ~♪「そうだ、京都行こう。(みくり)」「行き先は、京都ではありません。(津崎)」のネタをやっている場面や、「社員旅行」についてディスカッションしたり、駅弁を食べているシーンだ。
まあ、実際は32分で着いてしまうので、ちょうどお弁当を食べ終わるころに着く感じだろう。
改札口やホームはこんな雰囲気。
電車がホームに入ってくると、旅って感じがして趣深い。
ハロウィン仕様で、車内がにぎやかだ。
お宿「宙SORA」だけでも楽しめるが、やはり修善寺温泉に来たら観光地もめぐっておきたい。「逃げ恥」ファンなら、みくりと津崎が歩いた橋や竹林は必見!
修善寺温泉は、1泊2日でも主要な場所はすべて観て周れた。見どころがコンパクトに詰まった温泉街なので、訪れやすいと思う。伊豆箱根鉄道の「修善寺駅」からは、バスやタクシーで5~8分ほど。主要な観光地は、徒歩で歩き回れる。
宿の方が、見どころを丁寧に説明してくださった。
この赤い橋は、傘をさしたみくりと津崎が渡るシーンで撮られていた。
秋には菊が飾られていてかわいらしい。ドラマの中でも、菊が目立っていた。
ふたりが歩いた「竹林の小径」も印象的。
京都の嵐山みたいだ。
真ん中にまるい大きな台があるので、上を見上げて寝ころべる。めっちゃ気持ちいい。このまま寝たい。
こぢんまりとした赤い橋がいくつかあった。みくりと津崎は、こんなような橋も渡っていた。
まだ15時前だが、秋は日が傾きだすのが早い。西日で雰囲気バツグン。
「修善寺」は絶対にはずせない。階段を彩る菊たちが素敵。
境内は広いというわけではないが、ゆっくりと見てみたい。
川の真ん中にある足湯「とっこの湯」。外国人のグループが平然と浸かっていたのでふつうに足をつっこんだら、めっっっっっちゃ熱かった!!
※修善寺温泉&SORAの情報はこちら
修善寺温泉公式サイト | ※交通情報や観光マップもこちらから 【公式】修善寺温泉ー伊豆市ー |
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旅館 公式サイト | 宙 SORA 渡月荘金龍 |
「宙 SORA」お得に泊まる 旅館予約 |
いかがでしたでしょうか。以上、逃げ恥の旅先でした。
ぜひ、みなさんも疲れを癒しながら心ゆくまで旅を味わってくださいね!
…でもその前に!予約する際には、割引クーポン券などが配布されていることがありますので、要チェックです。
以下に各旅行サイトのクーポンページをまとめましたので、ぜひお得に旅をしてくださいね。事前エントリーでポイントが割り増しになるキャンペーンなどもお見逃しなく。
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最近、原作の漫画のほうも読んでみた。漫画はドラマと少しストーリーが違う部分があるが、登場人物の心理描写が細かくて、奥が深かった。特にゆりちゃんと風見さんのからみで、単に「なんやかんやで年下に勝手に惚れられてラッキー」的な漫画にありがちなタナボタではない、本当にゆりちゃんの魅力が伝わってくる興味深い内容だった。
みんな言葉に出しては言わないが、日常生活でなんだか納得いかないモヤっとする場面があることだろう。なんとなくそれをスルーしてしまって、自己嫌悪に陥ることがあるが、みくりやゆりちゃんは、それをハッキリと分かりやすい言葉で相手に伝えている。それが見ていて気持ちいいし、いちばんの魅力なんだろうと思う。その場の雰囲気や自分が我慢することであいまいにしてしまうのではなく、モヤモヤしつつもなんとかして、相手も自分も納得のいく道を探ろうとしている展開が面白い。
そんな感じで、逃げ恥の登場人物は、ところどころで心理の本質をついてくる言葉を発するので、ドキッとすることもあるし、ハッとさせられることがある。
結論、『逃げ恥』漫画版も本当に面白かった。
ちなみに、海野つなみ先生の漫画は、もともと「後宮」で知っていた。「後宮」は鎌倉時代の「とはずがたり」がもとの作品だ。こちらも登場人物の心理描写が面白くて、何回も繰り返し読んでいる。オススメ。