近年のコロナ禍もあり、家での時間が増えると、ふと、「なんか(自分にとって)新しい漫画読みたい。」って思うときがあります。
けどそれは、
「せっかく読むのだからハズしたくない。」
「確実に面白いと分かっているものだけ読みたい。」
というのが前提ですよね。
なら、今年の読書の秋には、ファンの立場としてぜひ選択肢に『進撃の巨人』を含めていただきたい!!
おそらく、あまり漫画を知らない人でも『進撃の巨人』というタイトルは聞いたことがあるかと思います。
「人気があるのは知ってる。」「リヴァイ兵長というキャラが人気ってことくらいは分かっている。」
でも、
「どうせ戦いの漫画でしょ??」
「ラスボスのデカい巨人倒して終わりでしょ?」
「みんなが読んでるから、逆に読みたくない(あまのじゃく)。」
と思ったこともあるのでは。(自分がそうだった。)
今回は、そんな「進撃を中途半端に知っているけど、まだ読んでいない人」向けに、「よくある、なんとなく読みたくない理由」をひとつずつ解消していこうと思います。
というか、私がまだ進撃を読んでいなかったときに、モヤっと感じていた点ですね。よく知らなかったから、なんとなく避けてたんですよ。
もしあなたが、今までただの食わず嫌いで進撃を読まないでいるだけだったとしたら…。
なぜなら、マジで私がそうだったからです。
もしあなたが現在、何か新しい漫画に手をつけたいと考えているなら、今こそ「進撃の巨人」を読むきっかけかも。
『進撃の巨人』は、2009年から「別冊少年マガジン」にて約11年半連載され、2021年4月に堂々完結した、長編漫画です。
単行本で、全34巻あります。しっかり完結していますし、読み応えのある壮大なストーリーをじっくり味わいたいな~と思っている人にとっては、ちょうどいい長さではないでしょうか。
ジャンルとしては、「ダークファンタジー」というものに分類されるようです。
原作者は、諌山創(いさやま はじめ)先生。
大分県ご出身で、”山に囲まれた土地で育ったからこそ、この作品が生まれた”とお話しされています。
作品はアニメ化もされており、2022年1月からは、NHKにてFainal Seasonの2期が放送予定。(2021年9月現在)
内容は、進撃の担当者さんが常々おっしゃっているように、『21世紀版、王道の少年漫画』で間違いないかと思います。
戦いのシーンばかりか?!全然そんなことありません!!
上記のコマのように、敵同士が恋バナで盛り上がっている(?)シーンもあります。
とはいえ、人類が巨人から奪われた自由を取り戻すためにストーリーが展開していく以上、戦いのシーンが避けられないのは事実です。
が、私が感じたのは、
というわけで、結論。
全体的に、戦いそのものより、戦略やそのときのキャラの気持ち、状況に重きを置いた作風なので、男性女性関係なく楽しめるでしょう。
(むしろ、アニメが始まってからは女性人気が高いと言われています)
そうですよね。巨人はこわいし、人間を食べるというグロいシーンもあります。得体の知れなさ、予測不能な動きもめっちゃイヤですよね。
けれど、巨人は単にインパクトのある敵として作られただけ、恐怖の象徴というだけ、という存在では決してないです。
巨人が存在するのも、人を食べるのにも、ちゃんと理由があるのです。
確かに、巨人が人類を捕食するシーンは残酷ですが。
しかし、これも描くべき理由があるから、「巨人」とは「そういうもの」であるから、単に「グロさ、残虐性のあるイラストで一時的にインパクトを与えるといったものではない」です。
読んでいればそれが分かるし、ことさらグロさが強調されているといった印象も受けませんでした。
ちなみに、巨人はそれぞれ性格が違います。
捕食の仕方も、巨人ごとに個性がありますね。
「パクッ」という効果音で食べてしまう巨人は、どことなく、かわいらしささえあります。(?!)
不必要なエロいイラストやそういうシーンは、全くと言っていいほど、ないです。
途中までしか読んでいないと、主人公が「生まれ持った不思議な能力」を発動して戦う漫画だと思ってしまうかもしれません。
「結局、特別な存在である主人公が、能力ありきで戦うのか?」「能力を持っていないキャラは、戦闘のメインにはならないのか?」という印象を持ってしまうかもしれませんが、それも違います。
繰り返し述べているように、全てには理由があるのです。
人類と巨人との力の差は圧倒的なので、戦い方を考えないと、無駄死にしてしまいます。
主人公含め、巨人に立ち向かう兵士は、厳しい訓練を受けた者たちです。決して、不思議なパワーありきで戦っているわけではありません。
【Ⓒ諫山創|進撃の巨人】
個人個人がそれぞれの体力や知恵、夢を叶える思いの強さなどの個性を発揮し、文明の利器にも頼り、しっかりと作戦を立てて巨人に立ち向かっていきます。
本っっ当に、薄っぺらい内容だなんて、マジで否定させてください!!!
「進撃の巨人」は、単に巨人を倒して終わるような内容ではないです。
目の前の巨人を倒す戦略から、政治や差別、戦争、人間ドラマまで、世界のありとあらゆる問題や人間の心理が描かれている「総合漫画」と言えます。
「しっかりとよく読んだ人にだけ分かるギャグや、ほのぼのシーンも多々あります!!
ギャグは、人間の心理をついた一見分かりにくいギャグであることが特徴的です。
また、擬音で遊んでるコマを見つけるのも楽しいですね。
そして、ホントほぼ全てのコマに意味があると言ってもいいくらい、「伏線」が散りばめられています。
だから、読み流してしまうともったいない!
実際は、コマにすらなっていないシーンのストーリーまで、考えられているのです。
もちろん、サラッと読んでも内容は分かるように出来ているのですが、注意深く読んだ人だけが分かる「伏線」とそれの「回収」に気づくと、もっともっと作品が楽しめるように描かれているんですよね。
諫山先生は、本当にさりげなく最初にサラッと意味のあるシーンを描き、すごーーーーく後の話で、その理由が分かる、という描き方をされることが多いです。
むしろ、伏線がありすぎるので、いちいち「これは伏線ですよ~」「ここの言葉があとで重要になってくるので、どアップで描いて尺も長く取ってありますよ~」とか、そういう表現の多用はないといった感じですね。
そういう意味でも、王道漫画でありながら、ありきたりのストーリーではないと感じるのだと思います。
そして、ストーリーの強さは、東大卒の編集担当者さんのバックアップもあったからかと思われます。
ただ、担当者さんは、ストーリーは諌山先生ご自身がすべて考えておられるとおっしゃっていますね。
担当者さんは、主にストーリーの軌道修正や、先生の良いところを引き出すこと、作品をより多くの人に知ってもらうことに尽力なさったとのことです。
けど、この担当者さんじゃなかったら、今ある「進撃の巨人」にはなっていなかったのも、確かだと言えそうです。
まずは見た目から。↑↑このリヴァイの公式イラストは、管理人が特にカッコイイと思っているもののひとつです。
実際、リヴァイの人気はすさまじいですね。
語るべき魅力が多すぎるので、詳しくはコチラの記事▶リヴァイ兵長の良いところ『右から来たものを左に受け流す』を考察するをご参考に。
進撃は、リヴァイ以外のキャラも魅力的です。
実際に、「そういう人、周りにいる!」と親近感を持てるキャラばかりなので、いわゆる「モブキャラ」にも根強いファンがいるほどです。
私は、メインのキャラではないですが、「ハンネスさん」がけっこう好きです。
ひょうひょうとしてふざけているように見えても、物事を知り尽くした大人で、根は子供たちに優しいおっちゃん。
特に、壁の上でミカサとアルミンにカロリーメイト(みたいな野戦糧食)を渡すシーン。子供たちが心底かわいくて、これからも一緒にいたいから、元気を出してもらおうと説得しているハンネスさんがイイんですよ。
完全に、子供たちにお菓子を配る近所の気のいいおっちゃん。
飲んだくれで、ふだんは真面目に兵士の仕事なんかしていない、そんなハンネスさんにも、守りたいものがあるんです。
ハンネスさんは全く主役級のキャラとは違いますが、こんなふうにモブに近い一般キャラにも、人生や価値観、人間性が垣間見えます。
なので、進撃って、ほんのちょっとずつしか登場しないキャラにも、なぜかすごく愛着が湧いてくるんですよね。
そういうキャラでいえば、リコとか、ピクシス指令のお世話をしているお姉さんも好きだな。
漫画読んでいるとき、感情移入できるキャラはおそらく自分と年齢の近いキャラが多いのではないでしょうか。
進撃には、10代~30代、それ以上の年代のキャラまで、「生き様がカッコイイ」と思えるキャラがたくさんいます。だから、誰が読んでも、どれかのキャラに親近感を覚えるはず。
ストーリーとしては、子供時代の主人公たちから始まり、幼馴染み3人を中心に物語が展開していきます。
ですが、幼馴染み以外の兵士、市民、男女、大人子供、人種なども関係なく、全員がまんべんなく活躍しています。
それぞれの年代のキャラから出てくる、それぞれの年代らしいセリフの言い回しもカッコイイので注目してみてください。
絵に関していえば、最初に受けた印象は、キレイか下手かどうかよりも表情がめちゃくちゃイイってことでした。
「人間、そういう場面って、そういう表情になるわー。」って思うことがしばしば。
絵柄は好き嫌いがあるかもしれませんが、私は最初の頃の絵柄も味があって好きです。
もっとも、最初のほうはちょっと誰が誰だか分からなくなってしまうこともありましたが、私はこんなにもたくさんいるキャラを描き分けておられるのがすごいなと思います。
例えば、「調査兵団」や「駐屯兵団」などという組織にいる以上、基本、みんなおそろいの兵服を着ています。
なので、見た目は似たり寄ったりになりがちなんですが、分かりやすく強烈な見た目や口癖などで描き分けているのではなく、それぞれちゃんとした「個性」があるんですよね。
そして、最初のほうこそ絵に安定感がないかもしれませんが、最初と中間、最後を比べたら、一目瞭然。
漫画は2021年4月に完結しており、単行本としては全34巻です。
連載当初は、3巻目あたりから「引き延ばしが始まった」とか言われていたようですが、話の内容やボリュームから考えると、決して長くはないし、私はむしろ端折ってあるくらいだと感じますね。
本当は入れるはずだったという、もっとキャラを掘り下げたシーンもあったと聞きます。
諫山先生ご自身は、特にラストが近づくにつれ「早く物語を完結させなければ」という気持ちがあったようです。
進撃は、超人気作品なのでアニメ化されています。
34巻もある単行本を読むのは苦手…というひとは、まずは気軽にアニメから初めてみるといいかもしれません。
やっぱり、原作が最強。
原作からは、作者の考えや意図がダイレクトに伝わってきます。原作の醍醐味。
アニメでは端折られているところもあるので、原作でしか味わえないシーンも魅力ですね。
単行本 | 1~34巻(2021年4月 完結済) |
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原作者 | 諫山 創(いさやま はじめ) |
公式サイト | 講談社 別冊少年マガジン「進撃の巨人」公式サイト |
掲載誌 | 講談社 別冊少年マガジン (2009年9月号〜2021年5月号) |
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進撃の巨人 アニメ一気見は こちら | ※参考:アニメを見る順番 (無印)→ Season2→ Season3→ Final Season |