「民宿きらく家」への予約
■民宿きらく家
電話:09802-2-2293(ウェブ予約がなかったので、電話で予約した。予約のタイミングは船と飛行機を押さえたあと=宿泊の5日前ほどだった)
1泊:2,000円(素泊まり)
きらく家グループの民宿。小学校の近く。集落のなかにあるので、飲食店やレンタカー屋さんにも歩いていける。
旅行の幹事をしていていちばん楽しいのは、宿の予約だと思う。幹事はいろいろと手続きや連絡が大変だが、宿の予約だけは本当に楽しませてもらっている。
今回はひとり旅なので自分の都合だけで選んだのだが、幹事をやるときはみんなの希望もふまえて宿を探さないといけない。コスパにも配慮し、数あるなかで「これは!」と思う宿を見つけるのは、宝探しにも似ている。
気になる宿のホームページ、宿に泊まった人のブログ、口コミ、旅行記、予約サイトをくまなく見てしまう。
今回は絶海の孤島にひとり旅ということで、いずれ話し相手がほしくなるだろうと思い、最初から民宿オンリーで探した。民宿のいいところは、同宿の人やオーナーさんとの距離が近いところだ。運が良ければ、沖縄のおしゃべり会「ゆんたく」にも参加できるだろうと淡い期待をもって。
そんな感じで民宿を探していたが、いかんせん旅行当時は宿情報が少なかった。ウェブにも連絡先と外観くらいしか掲載されていなかった(今はもっと情報が増えてきていると思う)。
いろいろ迷ったが、夜はインガンダルマ(
南大東島⑧参照)を食べたかったため、素泊まりで集落に徒歩で行けそうな場所を選び、ここに決めた。
バイクや車があれば、島内どこに宿泊してもすぐに集落まで行けるので、どこの宿を選択しても問題ないと思うよ。自分の感性にビビッときたお気に入りの宿に宿泊してみよう!
プライベート重視の人は、同じきらく家グループが運営されている「コテージKIRAKU」もある。
(「コテージKIRAKU」はネット予約が可能だが、「民宿きらく」は現在のところ電話予約のみのようだ)
設備や外観
11時ごろフェリー「だいとう」で南大東島に到着すると、おじさんが港に迎えに来てくれた。
港から車で5分ほどで「民宿きらく家」に着いた。素泊まり2,000円という安さだ。宿は二棟あり、チラ見した雰囲気では、工事関係の方が多く宿泊しているようであった。
何部屋あるか数えてなかったが、1棟の両側に部屋があったので、かなり多くの人が泊まれそうだ。
メインの入り口がこちら。
あとで出てくるが、夜中はこの石のベンチに座ってずっとゆんたくしていた。
チェックイン。オバチャンが部屋に案内してくれた。お風呂とお手洗いの場所や使い方を説明してもらう。
ここが今回、管理人が泊まる部屋。
エアコン、冷蔵庫、テレビ、電気湯沸かし器あり。
民宿には珍しいベッドのお部屋。
毛布も用意されていた。ハンガーと洋服掛けがあるのはすごくありがたい!
押入れに荷物を入れられるので床がスッキリとして使いやすい。机に電気湯沸かし器がある。
窓が大きいので、朝の日差しが気持ち良かった。
共有のキッチン、洗濯機。
シャワーも共有。離島において水は大変貴重であるため、ルールを守って大事に使おう。シャワー室はいくつかあったので、順番待ちせずに入れそう。沖縄は湯舟につかる文化があまりないので、バスタブはない。
お手洗いも、いくつかあるので安心。
管理人が泊まったときには、かわいいスッポン(?)が手足をバタバタさせていた。
設備や外観は以上。2,000円で泊まらせてもらうには充分だと思った。民宿の部屋はまるで秘密基地みたいでワクワクする。学生時代の合宿や、おばあちゃん家に泊まった子供時代を思い出す。
素泊まりだが、商店や飲食店は徒歩圏内なので全く不自由しなかった。
夜は自然とゆんたくが始っていた
インガンダルマとナワキリを食べて(
南大東島⑧参照)宿へ戻ってくると、外の広場のベンチでゆんたくが始まっていた。
ベンチは玄関のすぐそばにあるので、宿に戻ると自然とここを通ることになるのだが、5人くらいのゆんたくの皆さんが一緒にどうぞと誘ってくれた。
ありがたい。ネコチャンにも玄関を通せんぼされてることだし、ここはありがたくお誘いを受ける。
10月といっても、南の島の夜は半袖で過ごせる。ちょうど良い陽気だ。カラッとしていて、星も無数にまたたいている。
そんな夜風のぬるいゆったりした夜に、泡盛をごちそうになりながら、みんなでゆんたく(お話)タイム。
メンバーは、宿のオーナーさん、ご近所さんと思われる方2、3人、ダイトウオオコウモリ研究の学生さん、そして管理人。
宿のオバチャンが、シークァーサーの実からしぼって作った果汁100%のジュース。泡盛と泡盛の合間に飲むとシャキッとして、めちゃくちゃ美味しい。
ダイトウオオコウモリを研究しておられる学生さんに、今もダイトウオオコウモリがそこを飛んでますと教えてもらった。カメラには写せなかったが、ヤシの木を囲んでけっこうたくさん飛んでいた。
みなさんは、島の生活やダイトウオオコウモリの話、昔はBEGINもよく来てくれたけど最近はめっきりというお話、明日の産業まつりなどについてお話をして下さった。
・・・え?!産業まつり?!お祭りがあるの?!
聞いてねぇー!! ラッキー!!
沖縄に来てイベントやお祭りがあったらラッキーチャンス!! 観光向けではない、地元のエイサーが見られたり、カチャーシーに混ぜてもらったりできるかもしれないのだ!!
つまり、南大東島の産業が一堂に会するってことやん?!必見やね。
花火もあがるよ、と教えてくれた。ガン見決定。
そういえば、これが商店に貼ってあった!これのことかな!お祭りの一部に「おやじバンド」なるグループが登場するらしい。
お祭り情報をゲットし、ゆんたくはこのように終始なごやかな雰囲気で進行し、12時ごろにはお開きとなった。
こうして、南大東島で過ごす1日目の夜は更けていった。
管理人が行ったときはたまたまゆんたくがあり、たまたまお誘いくださったのだが、いつも行われているのかは分からない。ただ、ひとり旅同士の人やツレと飲むだけでもゆんたくだし、そこから広がる可能性もある。時と場合によるので、民宿にひとり旅してもゆんたくに当たらないことも何度もあった。そういうときは夜の島を散歩したりゆっくり部屋で過ごす。
どうしてもゆんたくをやりたい場合は、お昼のうちか夕食の時間にゆんたく仲間を探しておくのがいいと思う。もしくは毎日ゆんたくをしている宿を探して予約するといいかもしれない。
ただし、外や共有スペースでやるときは、宿のオーナーさんや宿泊している人たちに迷惑にならないよう、時間や声のボリュームにも配慮が必要だろう。
【南大東島⑩】(地方気象台の章)へ続く。