【南大東島⑤】クレーンで吊られ、憧れのゴンドラ上陸を体験!~南大東島旅行記~(南大東島上陸の章)

北大東島を離れ、南大東島へ

…まだ南大東島に上陸すらしてないのに、このシリーズも第5章になってしまった。予約から上陸するまでの間にも、大小、いろいろな感動がありすぎたためだ。渡航自体にも、ロマンと魅力があふれる島。それが南大東島!

何年も憧れてやっと訪れた上陸チャンス。そんな南大東島に、リアルで、もうすぐクレーン上陸だなんて…震える((((;゚Д゚)))))))‼︎

9:40ごろ、北大東島の係留が外されると、いよいよ南大東島へ向かう!

北大東島南大東島は距離にして10kmほど。お隣りどうしの島で、フェリー「だいとう」であればおよそ1時間で行き来する。しかしこの10km、1時間の間にもいろいろなロマンがありまして、こんな近くの島なのに両者を隔てる水深は1000〜2000mに達するとの報告がある。船に乗っていると、浅くても深くても実感はないかもしれないが、そんな深い海を渡っているだなんて、想像するとワクワクしてきませんか。

10:18。寝台で荷造りをしていると、南大東島がすぐに「おじゃりやれ」って感じで見えてくる。

するとまた突然、けっこうな音量で船内放送が流れる。「もうすぐ南大東島なので降りる準備をしてください」というような内容だった。寝過ごしてまた那覇まで運ばれてはたまらんからね。一晩限りだったが愛着の湧いた自分の小部屋に別れを告げ、スーツケースを持ってデッキに上がる。

 

南大東島に着岸

詳しい係留の様子は【南大東島④】(北大東島寄港の章)を参照。

10:20、南大東島でクレーンが待機している。

圧倒的な迫力。なんなんだこれは。まるでRPGに出てくるラスボスの城のよう。いや、むしろ人類が築いた巨大な壁と言ってもいい。巨大な波を防いでいるのだろう。「ウォール・ダイトウ」とでも名付けようか!壁内はどうなっているんだろう!

滾(たぎ)るね~!!

10:25、北大東島のときと同じように海と陸とで係留作業が始まる。

「だいとう」の大砲から細いロープが発射されそれを手繰ると、

その先に本体の太いロープがついている。これを陸に引っかけて固定する。
10:26、陸の係留作業が終わりそう。

10:30、海の係留作業が終わり小型船がクレーンで回収された。

 

ゴンドラでクレーンに吊られ、念願の南大東島に上陸!

船の上からのゴンドラ上陸を見てみる

10:32、青いゴンドラが飛んできた。

オーライ!おじゃりやれ!

ゴンドラが到着すると、担当の人がゆっくりと安全に、定位置に着ける。

みんな素早く乗り込む。

さっきからちょいちょい言っているが(言いたいだけ)、ゴンドラの横には「おじゃりやれ(大東島)」と書いてある。意味は「めんそーれ(沖縄本島)」。つまり、「ようこそ」。

10:36、準備が整うとすぐに、

飛んだ!

多少遠心力がかかったように弧を描き、飛んでいく。

スピードは、想像していたより早い。

30秒くらいで、

第一弾の人たちが上陸した。

次は自分がクレーンに吊られる番!

10:38、いよいよ次の便がやってきた。人が乗っている。

後で分かったことだが、飛行機で来た人などは島滞在中に船が寄港することがあれば、この珍しいクレーン体験をさせてもらえるようだ。ほんの一瞬で終わるが、これは体験する価値があると思う。

沖縄の県魚、グルクンが描いてある。かわいい。

10:39、スーツケースを引っ張りながら、ゴンドラに乗り込んだ。

ああ、これが、あの「春にゴンドラ」か。【南大東島⑰】参照。

 

見上げると、こんな感じで吊るされている。文字どおり「頼みの綱」だ。

扉が閉められると、ゴンドラはすぐに船を離れ宙に浮いた。

振り向けばフェリー「だいとう」の最上階が見える。

傍から見ているとすごく高いところを飛んでいるように見えたが、

乗っていると、それほどでもないように感じた。

とにかく一瞬の出来事なので、

情報量が多くて困る。

カメラの画面ばかり見ているのはもったいないし、

いろんなところを見渡して、終始興奮しながらのゴンドラ。

もう陸に届きそう。

着地すると、扉が開けられた。

10:39、ついに、南大東島へ上陸!南大東島なう!Congratulations!!

 

着地後は、集落まで送迎してもらう

無事上陸し、港を見渡すとこんな感じ。これが上陸して初めて見た光景。地面に降り立っても、まだ船に乗って揺られているように感じる。

10:40、まだまだ荷役作業が続いている。

そうだ、電話で本日の宿「民宿きらく家」に予約した際に、到着したら集落まで送迎してもらえるって言われていた。周りを見渡していると、それっぽい車の人が、あちらも同じくそれっぽい人を探していたようで、名前を確認されると車に乗せてくれた。

南大東港(西港)から集落までは、車で5分の近さ。短い距離ながらも、車内の話は弾む。

港で回収され乗車した人は、自分含め3名。ひとりは大東島の自然を研究している大学生。しょっちゅう訪れているみたいで、慣れたようすだ。もうひとりは、自分と同じくひとり旅で南大東島の自然を体験しに来られたオジサマ。

なんと、オジサマは今から地底湖に探検しに行くとのこと。運転手さんが、地底湖面白いし今なら申し込めるよって言ってくれた。管理人は特にやることは決めておらず散策から始めようと思っていたが、こういうチャンスには乗ったほうがいいだろう。

「はい、行きます」

完全にノリだった。そんな感じで10:50、流れではあるが、気づくと南大東島に到着してイキナリ地底湖に行くことになっていた。返事はしたが、これはそんな気軽に行っちゃっても大丈夫なものなのか自分?!もしも人生で地底湖に行くことがあるとすれば、もっと悩んでから行くものだと思っていた。

10:54、この島でお世話になる「民宿きらく家」に到着。

「地底湖探検は、2時間後に集合ねー」

まさか、南大東島に着いて2時間後には地底湖にいるなんて、考えもしなかった。しかも、「駅前に集合ねー」みたいにふつうに言われた。会話の中でナチュラルに「地底湖」というフレーズが出てくる、それが南大東島。早くも島の洗礼を受けた感じだ。

とりあえず宿にチェックインして、荷物を置くか。お昼ごはんも食べんと。朝早かったし、地底湖探検に備えてちょっと昼寝しとこ。

 

【南大東島⑥】(地底湖探検の章)へ続く。

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